IBMがCZTS系太陽電池で9.6%の変換効率を達成
昭和シェル石油の100%子会社であるソーラーフロンティア株式会社(以下ソーラーフロンティア)とIBMコーポレーション(以下IBM)がシリコンやレアメタルを材料として用いないCZTS〔銅、亜鉛、スズ、硫黄、セレン〕薄膜太陽電池セルの共同研究を行うことを10月19日に発表した。
IBMは2010年2月にCZTS系太陽電池で9.6%の変換効率を達成。これは同じCZTS系太陽電池の従来のセルと比べて約4割高い。
IBMとデルソーラーとソーラーフロンティアの3社で協業
IBMが培ってきた技術とソーラーフロンティアの薄膜生成技術を協働させて、銅、亜鉛、スズ、硫黄、セレンといった入手が容易で価格も安い材料を用いた太陽電池を研究・開発していく。
IBMは同じCZTS系太陽電池の開発で台湾のデルソーラー社ともパートナー関係を締結している。結果的に3社による協業となる。なお、現在市販されているCIS系太陽電池やシリコン結晶型の太陽電池は変換効率が13~15%程度。CZTS系太陽電池はさらなる技術開発が求められる。
昭和シェル石油
http://www.solar-frontier.com/jp/information/pdf/20101019.pdf