海外通貨の取引をするに際し、証拠金と呼ばれる担保を預けることにより、預けた分よりも大きな金額を借りて通貨売買ができる外国為替証拠金取引(FX)だが、このところの円高もあって、個人投資家の取引が活発化しているという。産経新聞が報じている。
FXは、為替相場の動き次第で利益や損失が発生するが、代表的な東京金融取引所のFXである
「くりっく365」の10月の売買状況は、前月を上回り過去最高の売買が見られる日もあるという。
「証拠金倍率」の上限設定、「取引所FX」に信用が
このところ活発化している背景には、8月に導入された金融庁の倍率規制が、投資家の信頼を集め始めた事情があるという。それまでは、預けたお金の何倍の売買ができるかを示す「証拠金倍率」には上限がなかった。
今回の規制で上限が50倍までと定められたことから、これまで横行していたギャンブル的な(数百倍もの)高倍率を売り物にした「店頭FX」が急減。代わって「取引所FX」が個人投資家の信用を集め始めているとのこと。
円高局面、円を売って割安な外貨を買う取引が活発に
規制が強化された8月には一時売買が落ち込んだものの、その後は個人投資家を中心として徐々に回復し、最近の円高で取引が活発化しており、中でも円を売って割安な外貨を買う取引が目立つという。
また、このところの為替動向の見通しも追い風となっている。23日に閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、各国が自国通貨安を目指す動きに有効な抑制策を打ち出せなかったことから、今後も変動が予想されるためだ。市場関係者からは、これは業界にとって朗報との声が出ている。
野村証券や大和証券などの大手証券会社も、売買手数料を下げるなどの優遇処置を講じて顧客誘導を図っており、回復基調は当面続きそうだ。
「くりっく365」
http://www.click365.jp/産経新聞
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