財務省が25日に発表した9月の貿易統計速報によると、輸出は自動車・船舶等が増加したことから前年比14.4%増の5兆8429億円なり、10カ月連続で増加した。しかし、アジア向け輸出の鈍化とともに、7カ月連続で減速している。
一方、輸入は液化天然ガス・鉄鉱石等が増加して、前年比9.9%増の5兆459億円となり、結果としての差引収支7,970億円の黒字は、2カ月ぶりの増加という。
アジア向け輸出が3兆2千億円(全体の55%)と連続増加
輸出を地域別にみると、やはりアジアの比率が大きく、輸出全体の55%を占める3兆2066億円で、これは前年比14.3%増と11カ月連続の増加となった。しかし、伸び率は8カ月連続して鈍化している。このうち中国向け輸出は、前年比10.3%増(11カ月連続の増加)となったが、伸び率では昨年11月(同7.8%増)以来の低い伸びとなっている。
また米国向け輸出は、前年比10.4%増と9カ月連続しての増加で、これは8月の前年比8.8%増から上昇。EU向けは前年比で11.2%増で10カ月連続での増加だが、自動車の減少などから3カ月ぶりに伸びが減少した。
<以下は財務省試料より>
上半期の対アジア貿易黒字は過去最大に!
また、同日に発表された上半期の貿易統計では、前年比で輸出が25.0%増、輸入が20.8%増となり、3兆4152億円の黒字と前年比83%増の伸びを示している。
地域別では、単月同様にアジア向けの輸出の伸びが大きく、前年比27.2%増と過去最大の伸びを記録、また対アジアでの貿易黒字額は5兆2267億円と、これは過去最大とのことだ。
財務省貿易統計へ
http://www.customs.go.jp/toukei/latest/index.htm