国土交通省は26日、第3四半期の主要都市の「地価LOOKレポート」(高度利用地地価動向報告)を発表した。
これによると、全150地区のうち87地区が下落しているものの63地区が上昇・横ばいとなり、また3%以上6%未満の下落となった地区が前回の13地区から5地区に減少するなど、総じて前回に引き続き下落の鈍化傾向となっている。
特に住宅系地区では全42地区のうち33地区が上昇・横ばいとなり、前回同様に下落基調からの転換傾向を示している。
下落減少の背景はマンション価格調整や税制効果等
今回、下落地区が減少し横ばい地区が増加した背景には、住宅系地区においてマンション価格の調整による値頃感の高まり、税制等の住宅関連施策の効果が引き続き見られたことを挙げている。
また商業系地区である東京圏の「大手町」「有楽町・日比谷」「銀座中央」などで、地区が有する優位性・希少性やオフィス・店舗の賃料調整などにより大都市の都心部で下落から横ばいに転じた地区が生じたことなどがあるとしている。
こうした一等地での地価の動きは、主要都市の地価の先行指標とされ、国交省では「マンション価格に値頃感が出てきたとともに、オフィス・店舗の賃料も調整されてきた」とみている。
「地価LOOKレポート」
http://tochi.mlit.go.jp/tocchi/look_rep/lookreport20101126.html国土交通省
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