米韓両国のFTA協議が相互の譲歩で急展開、批准へ
米政府は3日、米韓両国が自由貿易協定(FTA)で暫定合意したことを発表、双方とも議会での批准手続きに移る。
懸案だった自動車や牛肉分野で双方が歩み寄ったもので、発効すれば工業製品や消費財にかかる関税の95%以上が、5年以内に撤廃されることになる。これは、毎日新聞などが報じたもの。
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もともと米韓FTAは、07年4月に両国政府間でいったん合意していた。しかし、自動車や牛肉分野をめぐり、米国内で「韓国の市場開放が不十分」「米新車市場が韓国車に席巻される」といった批判が噴出、オバマ政権は韓国と修正協議をしていたもの。
そしてG20や合同演習を機とした首脳会談に続く閣僚級協議で、韓国側は米国による韓国製自動車に対する関税撤廃時期に一定の猶予期間を認め、当初の「即時撤廃」から譲歩、また米国は、米国産牛肉の韓国への輸出について月齢制限撤廃を合意に盛り込まないなど、韓国側に配慮したことから、急展開を見せた。
米韓大統領が歓迎声明発表。日本の輸出には脅威!
オバマ大統領は3日、「画期的な合意。5年間で米国の輸出を倍増させる政府目標への大きな一歩だ」と歓迎声明を発表。韓国の李明博(イミョンバク)大統領も4日、「輸出が大きく伸び、経済は再び飛躍する機会を迎える」との声明文を出した。
これはまた、米国にとっては94年の北米自由貿易協定(NAFTA)以来の大型FTAとなる一方、韓国にとっては、EU、ASIANに続く3極とつながる大きなパイプを持つこととなり、両国にとって、大いに期待のできる合意となったようだ。
米国での自動車・家電市場で韓国勢と激しくシェア争いをする日本の輸出産業にとって、大きな打撃となることは間違いなさそうだ。
毎日新聞
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