丸紅は17日、全国農業協同組合連合会(全農)と米穀の集荷・加工・販売事業での提携に合意したと発表した。全農が主力の米穀事業で商社と提携するのは初めてという。
丸紅の流通網生かし、精米の国内販売と輸出を強化
全農としては、丸紅の流通網を生かしての精米の国内販売強化を図るとともに、環太平洋連携協定(TPP)参加問題が浮上する中、中国やアジアなどへの輸出での事業強化を視野に入れている。
これまで全農は、国内のコメ生産量の4割弱にあたる年間約300万トンのコメを集荷しているが、価格の高い精米として出荷しているコメは80万トン止まりで大半を卸売業者に引き渡していた。
今回の丸紅との提携で、3年後には精米販売を150万トンに引き上げ、精米施設の稼働率を上げるのと販売力強化を狙う。また今後は、精米加工・販売などを両者一体的に行う合弁会社の設立も検討するという。
市場ニーズに応じた品質・商品開発を両者一体で推進
日本は、米の消費量が減少する一方で、消費者の食の安全・安心に対する信頼の確保が、ますます重要となってきている。両者は、設備面での増強や流通各段階での品質管理体制の高度化に加え、市場ニーズに応じた商品開発の充実を一体となって追求していくとしている。
全国農業協同組合連合会(全農)
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