NEXCO東日本は、東日本大震災にともなう東北地方を中心とした被災者と復旧・復興を支援するため、20日から開始する高速道路の無料化対象路線と車種、通行方法を発表した。
これによると、東北地方(水戸エリアの常磐道含む)の高速道は、被災者の乗る車両か被災者以外でも中型車(最大積載量5トン未満のトラックなど)以上の車両が、20日以降に対象区間内のインターチェンジ(IC)を入口または出口として利用する場合に無料となる。
この場合、被災者の被災証明書(または運転免許証)か罹災証明書(または罹災届出証明書)を提示する必要上、通行券が発券される一般レーンを通る必要があり、ETCレーンを通過すると料金無料化が適用されないので、注意が必要だ。
被災者は1年間、ほかは中型車以上が8月末まで無料
なお無料化の対象と期間は当面、被災者は全車種で1年間、被災者以外は中型車以上が8月末までの間となっている。
もともと国土交通省では、「被災者以外も含めた全車種無料化」により、マイカーで東北に出かける人が増えれば復興を後押しする効果が見込めるとして、検討を進めていたのだが、財源の見込みなく、対象限定にて見切り発車したもの。いま編成中の第2次補正予算案に全車種無料化が計上されるかは不透明で、3次補正に盛り込まれるとしても、実施は秋以降となりそうだ。
一方、高速料金の「休日上限1000円」と無料化社会実験は19日で終了となり、復興財源捻出のためとはいえ、全国的に見ればメリットが消える地域の方が多くなっている。震災後の低迷に苦しむ観光地などでは、特に失望感が強い。
「東北地方の高速道路無料措置通行方法」発表内容
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