財務省は6日、7月に発行する個人向け国債10年ものへの応募額が2,319億円になったと発表した。これは、前年同月発行額の4倍となり、低調だった前回4月発行額対比では約18倍にあたる。
今回から利率の算定方式を変えたことで、実質的な利率が上がることもあり、早速その効果が現れた形だ。
新しい利率算定方式は、長期金利低いと有利な利率に
個人向け国債には3種類があり、このうち変動金利の10年もの国債の利率は、今回から長期金利に0.66を掛ける方式に変更している。従来は、長期金利から0.8を差し引く方式だった。
このため、7月時点の長期金利1.17%に対し、同国債の初回利率は0.77%となり、従来方式で算定した場合の0.37%と比べると2倍以上にもなる。低金利下局面では、新方式の利率が有利になる仕組みだ。
財務省は昨年度当初、個人向け国債で2兆円の発行を予定していたが、販売が不振で1兆278億円と半分に落ち込んだいたこともあり、今回の金利算定方式変更が人気挽回の切り札となると期待している。
個人向け国債の応募額<財務省発表>
http://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/houdouhappyou/p230706.htm財務省
http://www.mof.go.jp/