マーケティング&コンサルテーションの(株)富士キメラ総研は24日、3D関連の世界市場(一部国内)の調査結果を報告書「3Dディスプレイ/ビジネス市場の全貌 2011」にまとめ、このほど発表した。
3D市場は、3D映画、3Dテレビに加え、「ニンテンドー3DS」や3Dスマートフォンなど対応機器が続々と登場し、コンテンツ・サービスの拡充に伴い本格的な市場拡大が期待されている。
3Dディスプレイの11年数量は眼鏡・裸眼とも大幅拡大
3Dディスプレイ市場調査での2011年数量見込みは、「眼鏡方式」が3,493万台(10年比6.6倍)、「裸眼方式」が2,456万台(46倍)と大幅な拡大を見せ、さらに2015年には、眼鏡が1億7千万台(同31倍)、裸眼が1億6千万台(同300倍)に達するとみている。
眼鏡方式は、テレビ、PCモニター、ノートPC用途など中大型ディスプレイが大半で、これらには「アクティブ眼鏡方式」が主流だったが、テレビやPCモニター用途を中心に「パッシブ眼鏡方式」の採用が増えているという。
※パッシブ眼鏡方式は、アクティブ眼鏡方式に比べ解像度が落ちるが、目の疲労を抑制できるほか専用眼鏡を含め低コストであるなどの優位性があり、今後採用が広がる見通し。
裸眼方式はモバイル中心に増加。15年以降には逆転へ
一方、裸眼方式では2Dと3Dの切り替えが容易な「パララックスバリア方式」が主流になっている。3Dでは解像度が半減するものの、「ニンテンドー3DS」を含め2Dをメインとするモバイル機器を中心に採用が進む見通しとのこと。
そして、将来的にはテレビやノートPC用途などの中大型ディスプレイでも裸眼方式の採用が進み、2015年以降には3Dディスプレイ市場全体における眼鏡方式と裸眼方式の数量構成比が逆転すると予測している。
このほか報告書(下記リンク)には、3D対応機器の動向などがまとめられている。
発表記事
http://www.fcr.co.jp/pr/11057.htm「3Dディスプレイ/ビジネス市場の全貌 2011」
https://www.fcr.co.jp/report/111q10.htm(株)富士キメラ総研
http://www.fcr.co.jp/desc.htm