IT専門調査会社の IDC Japan (株)は、大震災の影響を考慮した国内クラウドサービス市場予測を発表した。これによると2011年の国内クラウドサービス市場規模は、前年比成長率45.6%増の660億円となる見込みとしている。
震災の影響で企業のIT投資意欲は低下しているものの、リスク管理意識が高まっていて、電力不足に対する懸念からもデータセンターサービスやクラウドサービスに対する見直しの機会となり、需要は急激に増加しているという。
2015年の市場規模は2,557億円、世界市場の4%と予測
このため同社は、中長期的には国内市場の成長を加速させる要因となるとし、国内クラウドサービス市場は、2010年~2015年の年平均成長率(CAGR)は41.3%で推移し、2015年の市場規模は2,557億円になると予測、3月の震災前時点の調査結果と比較して600億円以上の上方修正をしている。
また同時発表の世界クラウドサービス市場については、今後も高成長を続け、2010年~2015年の年間平均成長率27.6%で推移、2015年の市場規模は2010年比3.4倍の729億ドルになると予測した。
世界市場では、米国が大きな市場規模割合を占める一方、西欧、アジアパシフィック(日本を除く)の成長は著しく、米国のシェアは緩やかに低下していくとし、2015年時点の米国のシェアは約50%になるという。そして世界クラウドサービス市場に占める日本国内の市場規模は、2010年の2.4%から2015年には4.0%に拡大すると予測している。
発表内容
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=284621&lindID=1関連資料
http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0284621_01.pdfIDC Japan
http://www.idcjapan.co.jp/top.html