内閣府発表の景気ウォッチャー調査によると、6月の現状判断DIは49.6となり、前月比で13.6ポイント上昇した。これは、統計開始以来の最大の上げ幅となり、DIは震災前の水準を上回っている。
また、先行き判断DIは49.0で、前月比では4.1 ポイントと現状に比べると小幅な上昇だったが、ともに景気の良い・悪いの分かれ目となる50近傍になってきている。現状・先行きともDIは、3カ月連続での上昇となった。
消費マインド回復と省エネビズ好調。生産活動も回復
現状判断DIの内訳では、家計動向関連、企業動向関連、雇用関連ともに2桁上昇となった。家計動向は、消費マインドが徐々に回復していることと、猛暑や節電に伴う省エネ・エコ・クールビズ関連等の売上が好調なこと等が要因となっている。
また企業動向では、原材料・資機材の供給不足や入荷の遅延が解消されつつあり、生産活動が回復してきていることから上昇に、さらに製造業の生産活動回復が求人増加に寄与し、雇用も上昇したとみている。
先行き判断DIは、消費者及び企業が先行き不透明感があるものの、被災後の復旧需要や消費マインドの回復が期待されること等から3部門の全てで上昇した。このため内閣府は、
「景気の現状は、東日本大震災の影響による厳しさが残るものの、持ち直しの動きがみられる」
と判断している。
6月景気ウォッチャー調査(内閣府)
http://www5.cao.go.jp/keizai3/2011/0708watcher/watcher1.pdf内閣府
http://www.cao.go.jp/index.html