温暖化対策法案
アメリカの有力シンクタンク、ピーターソン国際経済研究所(The Peterson Institute for International Economics)が、5月にアメリカの上院に提出された温暖化対策法案Kerry-Lieberman Climate Billにより、温暖化対策としてのバイオ燃料の需要や新しい発電所建設などを通して、2011年から2020年の間に年間20万件ほどの雇用の増加が見込めるという調査報告を発表した。
エネルギー燃料のシフト
この法案の持つ温室効果ガス規制、また燃費効率や再生燃料使用に対する優遇措置基準の引き上げにより、国全体のエネルギーシステムが、従来の石炭や石油といった化石燃料の使用から、新しい原子力や再生燃料の使用へとシフトしてゆくことが、この報告書では予測されている。
この報告書では、エネルギー供給における化石燃料使用が現在の84%から2030年までには70%に下がると予測している。それに比して、現在8%の再生燃料と原子力エネルギーはそれぞれ、14%と16%に上昇すると見ている。
今後に注目
限界を迎えたエネルギーシステムと深刻な10%の失業率ーこの法案が通過すれば、この2つの大きな問題が実際に改善されてゆくのだろうか!?
同時にこの報告書では、将来のエネルギー価格の上昇や法制上の優遇措置終了を考えれば、この雇用における「新燃料」景気も2025年ごろまでとされている。
THE NEW YORK TIMES 'Study: Kerry-Lieberman Climate Bill Would Prompt Decade of Job Growth'
http://www.nytimes.com/gwire/2010/05/20/20greenwire-study-kerry-lieberman-climate-bill-would-promp-31963.html?pagewanted=1この報告書を発表したシンクタンク ピーターソン国際経済研究所ホームページ(英語)
http://www.petersoninstitute.org/