平成24年10月16日発表
ユナイテッド投信投資顧問株式会社(以下、ユナイテッド投信投資顧問)は、金融庁より下記の行政処分を受けていたことがわかった。
行政処分の内容
(1) 業務停止命令
新たな投資一任契約の締結停止
(平成24年10月16日から平成24年12月15日までの間)
(2) 業務改善命令
① 投資運用業者として、公正かつ適切な業務運営を実現するため、法令等遵守に係る経営姿勢の明確化、経営陣による責任ある法令等遵守体制及び内部管理体制の構築、並びに、これらを着実に実現するための業務運営方法の見直しを図ること。
② 特に、投資一任契約の締結・運用に際しては、投資対象先に対する十分な調査・確認が適切に行われているかについてチェックする体制やグループ会社等との取引に係る利益相反を防止する態勢等を構築することを含め、具体的な再発防止策を策定すること。
③ 今般の検査結果を踏まえ、経営陣を含めた責任の所在の明確化を図ること。
④ 本件についての適切な顧客説明、顧客への適切な対応など投資者保護のために万全の措置を講じること。
⑤ 上記①から④について、平成24 年11 月15 日までに書面で報告すること。
(ユナイテッド投信投資顧問株式会社プレスリリースより引用)
行政処分の理由
(1) A 厚生年金基金との年金投資一任契約について
同社は、年金一任契約の締結により、A 基金のために年金一任契約の内容に従って、年金資産の運用として適切な投資方法および投資先を十分な調査・検討の上で決定し、組合への出資後もモニタリングを実施すべき義務を負っていた。
しかし、同社が実施した出資決定に当たっての調査など、および出資後のモニタリングなどは不適切で、善良なる管理者の注意義務に違反したと認められた。
(2) その他の投資一任契約について
同社は、グループ会社などで組成・販売した公募外国投資信託に関し、当該外国投資信託の管理会社との間で投資一任契約を締結し、当該外国投資信託にかかわる投資判断を行っているが、当該投資判断などについて、一部に善良なる管理者の注意義務に違反した事例が認められた。
ユナイテッド投信投資顧問は
ユナイテッド投信投資顧問は、かかる処分を厳粛に受け止め、特に、投資一任契約の締結・運用に際して、投資対象などについての適切な調査・確認が行われているかのチェック体制やグループ取引にかかわる利益相反防止態勢の構築に真摯に取り組み、信頼回復に向けて努めると述べている。
今回の同社の処分に関して、「ご心配、ご迷惑」を掛けたことを心よりわびるとしている。
なお、既存の投資一任契約にかかわる業務ならびに現在運用中の投資信託にかかわる業務および新規に投資信託を設定する業務は停止の対象になっていない。
ユナイテッド投信投資顧問株式会社プレスリリース
http://www.unitedinv.co.jp/newsdata/121016.pdf