分配金が下がると純資金も減ってしまうのか?
10月18日付けのモーニングスター社 アナリストの視点(ファンド)では、分配金の引き下げ要因等について書かれている。
記事は、「短期豪ドル債オープン(毎月分配型)」(投信会社
:大和住銀投信投資顧問)が9月7日に分配金(1万口当たり・税込み)をそれまでの100円から70円に引き下げたことで、同ファンドの9月の純資金流出額が625億円と巨額の純資金流出額になったことに触れている。
短期豪ドル債オープン(毎月分配型)は2012年9月末時点で国内の追加型公募投信で第2位の純資産額を誇っている大型ファンドだ。記事内では、分配金の動向が純資金流出入の動向にも大きな影響を与えたのではと分析している。
2012年7月以降、純資産額が比較的大きく、毎月決算を行うファンドで分配金の引き下げを行ったものについては、おおむね純資金流出の傾向が見られるとのことだ。
影響力はどれくらい?
記事では
、毎月決算型のファンドの多くは、国際債券に投資する国際債券型のファンドが大半を占めている。このため、投資対象の債券利回りの低下、そして外国為替市場での円高の進展が分配金の引き下げにつながるケースが多いと思われる。
と分析。
しかし、分配金が引き下げられた月には大きな流出の動きがあっても、その後の変化はファンドによりいろいろで、
分配金引き下げは短期的に大きな純資金流出の動きが出る可能性が高いものの、一概に資金流出が続くと言えない可能性があるだろう。
と結んでいる。
そして現在は……
大和住銀投信投資顧問が発表した短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の月次開示資料によれば、9月末時点での基準価額は6388円。純資産総額は10742億円。基準価額崩落率は設定来69.6%である。
また、2012年9月7日の短期豪ドル債オープン(毎月分配型)臨
時レポートの中では、分配金の引き下げを通知するとともに、
分配金は、運用環境や基準価額水準、分配可能額などを考慮し、毎決算期に決定しており、将来の分配金の支払いおよびその金額について保証するものではありませんが、当社は当期の分配金(1万口当たり70円)を、運用環境に急激な変化が無い限り当面は継続可能な水準と考えております。
と述べている。
2012年10月18日現在での短期豪ドル債オープン(毎月分配型)の基準価額は前日比6414円(74円のプラス)、純資産総額は10465.90億円。
モーニングスター アナリストの視点(ファンド)
http://www.morningstar.co.jp/fund/analyst/2012/4q/ファンド情報 短期豪ドル債オープン(毎月分配型)大和住銀投信投資顧問
http://www.daiwasbi.co.jp/products/search/fund_data