「S&P MLP 指数(円換算ベース)」の動きに連動
日興アセットマネジメント株式会社は投資信託新商品「インデックスファンドMLP(毎月分配型)」の運用を2月18日に開始した。米国の金融商品取引所に上場されているMLPやMLPに関連する証券(ETN(「上場投資証券」または「指標連動証券」と呼ばれている)やETF(上場投資信託)などが対象)を実質的な主要投資対象とした商品で、信託期間は2028年11月20日まで、信託金限度額は5,000億円、決算日は毎月20日(休業日の場合は翌営業日)となっている。
運用はファンド・オブ・ファンズ方式で実施され、「インデックスマザーファンドMLP」を通して、投資対象であるMLPなどに投資が行われるほか、「マネー・アカウント・マザーファンド」を通して、国内公社債などにも投資が行われる。
また、ニューヨーク証券取引所やNASDAQなどに上場するMLPなどのうち、GICS(世界産業分類基準)においてエネルギーセクターまたは公益事業セクターのガス産業に属する銘柄を対象とした指数「S&P MLP 指数(円換算ベース)」の動きに連動する投資成果を目指して運用が行われる。
今後も成長が期待されるMLP市場
MLP(Master Limited Partnership)とは、主に米国で行われている共同投資事業形態のひとつで、石油、天然ガス、石炭などのパイプラインや貯蔵施設といったエネルギーインフラ関連事業が約90%を占めている。
パートナーシップの課税制度である「パススルー:Pass-through」により原則として法人税が免除されるため、収益の多くを分配することができ、相対的に利回りが高いという特徴がある。
また、米国の金融商品取引所(NYSEやNASDAQ等)で取り引きされているため日々の流動性が高いうえに、米国証券取引委員会(SEC)のルールに従い財務内容が定期的に開示されていることから、透明性が高いという特徴もある。
パイプライン事業などの場合、投資額や規模の点で新規参入が難しいため、既存企業が有利なことが多いうえに、資源の生産者と長期契約を結んでいることが多いので、結果として、ビジネスのキャッシュフローが安定し、投資家にも安定した配当が可能となっている。
2000年代を通じてMLPの市場規模は拡大しており、シェール革命によるパイプラインや貯蔵施設の拡充が見込まれていることなどから、今後もさらに成長すると期待されている。
インデックスファンドMLP(毎月分配型)交付目論見書
http://www.nikkoam.com/files/fund_pdf/642282/file/