NISAを意識して設定した商品を6つに分類
一般社団法人投資信託協会は「NISA」の普及・拡大に向けた投資信託商品に関する調査結果を11月21日に公表した。この調査は投資信託協会の正会員129社のうち、投資信託の委託業務を行う85社(平成25年10月15日時点)を対象に行われたもので、NISAを意識して設定した商品について、(1)分配頻度が低い商品、(2)低コストの商品、(3)リスク許容度の低い投資家向けの商品、(4)ターゲット・リスク・ファンド、(5)ターゲット・デート・ファンド、(6)その他の6区分にそれぞれ該当するファンド数を回答した結果をまとめたものとなっている。
平成25年10月15日を調査基準とし、平成24年10月1日~平成25年10月15日までに設定した商品と、平成25年10月16日~平成25年12月末までに設定予定の商品を分けて集計している。
全体の93%を占める、分配頻度が低い商品
調査結果によると、NISAを意識して設定された(予定も含む)商品は336本で、そのうちの314本が、6区分における分配頻度が低い商品であった。
また、低コストの商品が77本、リスク許容度の低い投資家向けの商品が86本、ターゲット・リスク・ファンドが13本、ターゲット・デート・ファンドは設定なしという結果となった。
分配頻度が低い商品は、NISAの導入を踏まえ中長期的な資産形成に適した商品として多数設定されており、全体の93%を占めている。2011年10月~2012年9月の期間中に設定された199本と比較しても57.8%増となった。
低コストの商品については10月15日までに43本が設定されており、そのうちの31本が運用管理費用(信託報酬)が1%を下回るインデックスファンドとなっている。
残りの12本については、7本が運用管理費用が1%を下回っており、残りの5本も類似の商品性を有する他の商品に比べて低く抑えられたものとなっている。
なお、今回の調査では、ターゲット・デート・ファンドの設定は0本であったが、その理由としては、NISAが2014年から2023年の10年間の措置であり、非課税期間も5年とされているため、投資ポートフォリオを特定の時点(一般に予定退職日または年)に結びつけることを可能にするターゲット・デート・ファンドなどの組成は難しいからなどとしている。
一般社団法人投資信託協会ホームページ
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