中国およびインドの新車販売が好調だ。
各自動車工業会の発表では、それぞれの自国内新車販売がこのところ過去最高ペースであると、9日の共同通信などが伝えている。
中国では、月間ベースでみると7月の増加率は前年同月比14.4%増の124万4千台と、前6月(23.5%増)に比べて鈍化したたものの、今年1~7月の累計で前年同期比42.7%増の1026万2千台になったとのこと。
中国は2年連続して世界最大の自動車市場に
通年では、1,500万台を超える見込みで、1,600万台を突破する可能性すらあるという。この数は、現時点で米国を大きく上回ってもおり、中国が2年連続して世界最大の自動車市場となるのは確実な情勢のようだ。
一方インドでは、乗用車が前年同月比36.9%増の20万2千台と、単月ベースで初めて20万台の大台を突破し、過去最高を更新した。(商用車を含めた全体の新車販売数は25万4千台)
インド市場ではスズキが45%シェアで販売を牽引
特に乗用車は、スズキ(子会社=下記リンク)が約9万台(シェア44.6%)とトップを独走しており、アルトやスイフト、多目的車イーコが好調だ。日産自動車の「マイクラ(日本名マーチ)」も伸びているが、世界最安車「ナノ」を販売する自国のタタ・モーターズが3万3千台(シェア16.2%。内ナノが9千台)と、著しい伸びを示しているのが特徴的だ。
トヨタ自動車も年内に小型車を発売する計画で、シェア争いはますます激しくなりそうである。
なお、政府の景気刺激策もあって中間層が拡大しているインドだが、このところ政策金利の引き上げでインフレ抑制に動いてもおり、いつまでこの勢いが続くか不透明ではある。
マルチ・スズキ・インディア(by Wiki)