避暑に商機
暑さのあまり立ち寄ったコンビニでついでにお買い物。このパターンでコンビニ業界は清涼飲料水や氷菓、調理済み麺類の売り上げを大幅に伸ばした。在庫さえあればいくらでの売れる勢いで7月の既存店の売り上げは前年同期比0.5%増で14ヶ月ぶりのプラスとなった。
低迷を続けてきた外食産業がこの夏意外な商機を掴んだ。7月のの売り上げは2.5%増と6年ぶりに前年を上回った。暑くなると食欲が落ちて一般的に外食業界には不利と言われている夏。今年はデパ地下の惣菜の売れ行きが良かった。火を使う調理を避ける傾向があったと見られている。
不振の続く百貨店、スーパー業界でも夏物衣料の他、日傘や冷感ジェルの入った寝具が好調で、例年の3倍の売り上げとなったものもある。
清涼飲料水や酒類、氷菓も例年と比べて大幅増産となった商品が多い。生産が追い付かず一次販売中止となった商品もある。
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夏の反動を乗り切る
気象庁によるとこの暑さはしばらく続き、平年より気温の高い状態が10月まで続くという。そうなると秋・冬物の売れ行きが不安視される。
そこで百貨店各社は9月から秋物のバーゲンを始める。流行に敏感な消費者は先取りして商品を買い求める傾向があるが、まだ暑い時期に定価で売られている季節ものには手を出しにくい。そのため、お得感を打ち出して顧客の購買意欲を引き出す戦略だ。
猛暑により2000億円の経済効果があったと試算されているが、株価の大幅下落と異常な円高水準が景気に冷や水を浴びせている。百貨店の先行戦略はどの程度効果があるのかを各業界が見守っている。
産経ビズ 小売・外食業界の売り上げ伸び率
http://www.sankeibiz.jp/business/photos/100828/bsd1008280502001-p1.htm