中国・インドの存在感増す
日本貿易振興機構(ジェトロ)がまとめた「2010年版ジェトロ世界貿易投資報告」によると09年の世界貿易額は前年比23.0%減の12兆2950億ドル(約1045兆円)だった。減少幅は統計を取りだした1949年以降最大。金融危機や商品価格の下落が響いた。
国・地域別では08年の経済危機の影響が比較的少なく、内需が拡大した中国が輸出全体の10%を占め、ドイツを抜いて初めてトップに立った。
今年1~3月の輸出額は前年同期比27.7%増と復調しており下期にかけても回復傾向がみられるとされている。
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日本の商機
景気回復が一向に進まない日本の商機は海外との提携しかない。日本企業がアジアの成長を取り込むにはFTA(自由貿易協定)の活用による生産体制再編や環境関連輸出が必要となる。
FTAでは今年からASEAN(東南アジア諸国連合)とのFTA(AFTA)により関税がほぼ無税化された。ASEANと中国・インドがほぼ無税化したのをきっかけにFTAの本格運用が始まったと考えられる。
既にタイとマレーシアからの輸出のうち、AFTAを利用した輸出は対ASEAN向け輸出の33.2%を占め今後さらに増加する見通し。日本は中国やアジアの新興国の市場をさらに積極的ん開拓する必要がある。
日本貿易振興機構(ジェトロ)
http://www.jetro.go.jp/indexj.html