輸出規制緩和は先送りに
8月28日、日中両政府の経済閣僚が集まる「日中ハイレベル経済対話」が北京で開かれた。焦点であった中国のレアアース(希土類)の輸出規制緩和を求める日本側の要求は、採掘に伴う環境問題などを理由に物別れに終わった。
7月末に中国商務省が発表した輸出割当量は、3万0258トンで前年比4割減となる。直嶋正行経済産業相は中国の李毅中・工業情報相、陳徳銘・商務相との会談で輸出枠の拡大を求めていた。
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レアアースとは
レア・アースは希土類とも呼ばれ、スカンジウム、イットリウムと、ランタンからルテチウムまでの17元素の総称。レアアースの多くは優れた科学的、物理的性質を持っており、その用途は幅広く様々にある。家電製品やカメラ、携帯電話など、身近なところで使われており、今やなくてはならない資源である。
また、レアアースはその特性から「未来を担う資源」と称され「省エネや地球環境に貢献する資源」であるとされている。ハイブリッドカーや省エネ家電などの生産には必要不可欠だからだ。
中国の思惑とは
中国はレアアースの生産の9割強を占めている。この絶対的な立場で、これまで安価な値で輸出していたレアアースを国内で加工して付加価値をつけたいと考えている。また、利用できなければどんなに大量のレアアースを保持していても宝の持ち腐れ。日本の技術を資源と引き換えに手に入れたいと考えているのかもしれない。
Record China
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