05年の243万米ドルから09年は68億6,200万米ドルへ
韓国の建設会社が昨年、北アフリカ7カ国・地域で受注した総額が38件・68億6,200万米ドル(約5,800億円)となったと韓国建設協会が発表した。2005年には2件・243万米ドルだったので5年間で約2,800倍に急増したことになる。
2010年は金融危機の影響で発注が減少し、9月時点で13件・23億5,438万米ドルにとどまっている。だが今後は大型プラント受注が見込まれているため、楽観視するムードもあるようだ。
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中東地域から北アフリカへ進出
中東地域での工事受注で、これまで韓国は優勢にあったが、同地域での競争は近年激化しつつある。それにより韓国は、新たな受注先を北アフリカに求める傾向にある。同地域は新都市開発や付加価値が高いプラント産業建設といった、多角的な事業展開が可能だからだ。
それでも2009年の中東での受注額は、ソウル経済新聞によると288億8,400万米ドルであった。
北アフリカでの建設事業展開のリスク
一方、北アフリカでの事業は不確実性が高く、中長期的な展望ができないといった側面もある。アルジェリアでは武装イスラム集団と政府との摩擦が懸念されている。
リビアでは反米ムードが強く、韓国との外交問題が懸念されている。同国政府が韓国外交官をスパイ容疑で国外追放したため、外交摩擦が続いていたこともあった。現在は一段落し、現代建設や大宇建設などが再び受注活動を加速化させている。
他に、北アフリカでは開発法規が整っていない国も多く、建設工事に支障をきたしやすい状況にある。韓国建設業は、火中の栗を積極的に拾いにいっている状況といえる。
NNA.ASIA
http://news.nna.jp/free/news/20100928krw002A.html