5月20日・NYダウ大幅下落
2010年5月20日のニューヨーク株式市場で、ダウなどの株価が大幅下落しました。20日のNYダウの終値は、10068.01ドルで前日比・376.36ドルの大幅マイナスでした。その原因として指摘されているのは、19日、ドイツの金融当局(ドイツ連邦金融サービス監督庁「BaFin」)が、裸の空売り規制を導入したことだといわれています。
ドイツ・『裸の空売り規制』とは
今回の空売り規制で、株や国債などの現物の手当てがないユーロ圏の国債と金融株及び、裸のCDS(現物手当てのないクレジットデフォルトスワップ)の取引が一時的に禁止となりました。
今回のドイツ政府の措置の理由としては、財政懸念による信用不安が生じているギリシャやポルトガル、スペインへの市場の圧力を緩和させるという狙いがあった模様です。
しかし、今回の空売り規制措置は、ドイツ当局単独で行われたので、ドイツの勇み足だと批判の声がEUの関係者から上がっております。
EU・ヨーロッパ連合内で、域内の国が単独で政策を実施すると株価などに大きな悪影響を与えます。今後、EUの各国が協調して金融政策に当たるのが、一連の欧州不安の解消につながるカギとされます。
ニューヨーク証券取引所
http://www.nyse.com/ドイツ連邦金融サービス監督庁「BaFin」(英語版)
http://www.bafin.de/EN/Home/homepage__node.html?__nnn=true