大阪証券取引所の新興市場、ジャスダックとヘラクレスを統合した「新ジャスダック市場」が12日発足し、取引が始まった。共同通信などが報じている。
上場企業数が1000を越すアジア最大の新興市場誕生
従来の両市場への上場企業がそのまま移り、楽天やセブン銀行などの有名企業や大証自身も上場、企業数は1005社となる。時価総額は8兆8163億円(9月末の両市場合計)で、韓国のコスダックなどを上回るアジア最大規模の新興市場となり、東証の運営するマザーズの約8倍にもなる。
マザーズは上場企業の約6割を情報通信、サービス業で占め、首都圏に本社を置く企業が多いのにくらべ、新市場は29業種と幅広く、本社は43都道府県にまたがるのが特徴だ。
そして、ライブドア事件などで新興市場が混乱し取引高も減ったことから、問題企業の監視体制を強化している。市場の信頼度を高めるべく、上場企業の問題行動に注意を促す「監視区分」が米ナスダック市場を参考に設けられ、株価が1株当り10円を3ヶ月間下回ると上場が廃止されることになる。
ETFも年内導入、活性化に期待
新ジャスダックは、一定以上の資産や利益がある企業が対象の「スタンダード」(951社)と、成長見込みを重視する「グロース」(54社)の2区分を設けた。国内銘柄の時価総額から算出するジャスダック指数は続くが、ヘラクレス指数はなくなる。また、年内目処に、指数連動のETF(上場投資信託)も導入するとのこと。
こうした展開により、このところ低迷が続く売買高やIPO(新規株式公開)の復調につながるかどうか、今後に期待がかかる。
大阪証券取引所
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