ファンド組入れのバークレイズ決算発表をうけレポートを公表
大和住銀投信投資顧問が2日、同社の取り扱う単位型投信「グローバル優先証券ファンド(為替ヘッジあり)」の臨時レポートを公開した。10月31日に同ファンドが組み入れているバークレイズの7~9月期における決算発表が行われたことをうけたものとなっている。
決算発表では、バークレイズの過去の保険販売に係る追加の保証金引当等の発表もなされたという。「グローバル優先証券ファンド(為替ヘッジあり)」は、優先証券マザーファンドへの投資を通じ、主に世界を代表する金融機関が実質的に発行する米ドル建ての優先証券を通信に投資し、高水準のインカムゲインの確保と信託財産の成長を目指すものだが、優先証券の運用は、スペクトラム・アセット・マネジメント社が行っている。
よって、公開されたレポートはバークレイズに対するスペクトラム社の考え方を紹介するものである。
優先証券への影響はさほど大きくないと予測
バークレイズの7~9月期決算では、調整後の税引前利益は17億2700万ポンドで、前年同期比でみると約29%の増加となっているという。しかし、一方で支払補償保険料の将来的な請求額に対する引当金として7億ポンドが計上され、信用コストの10億7400万ポンドと合わせて、法定税引き前損益は4700万ポンドの赤字となったとのことだ。
支払補償保険料については、想定水準以上に請求額が増えたことを勘案し、すでに10月18日に追加引当てを発表していたという。
こうした決算発表を受け、スペクトラム社では、バークレイズは支払い補償保険料に対する追加引当てに加え、LIBOR不正問題や電力取引問題等、多くの問題を抱えてい入るものの、いずれもすでに明るみに出ていた事象で、市場にもある程度織り込まれていると考えられること、また引当額はバークレイズの通常業務による収益でカバーできる範囲内であるとみられること、そして優先証券を投資する際に重要なポイントとなる資本面では、Tier I比率が6月末の13.3%という値から9月末では13.7%と上昇したことの3点を挙げ、発表が優先証券に与える影響は現在のところ、さほど大きなものではないと考えられるとまとめている。
大和住銀投信投資顧問
グローバル優先証券ファンド(為替ヘッジあり)臨時レポート
http://www.daiwasbi.co.jp/column/etc/pdf/ファンド情報:グローバル優先証券ファンド(為替ヘッジあり)
http://www.daiwasbi.co.jp/products/search/fund_data/