534億円の流入でダントツの首位
15日、投資信託協会が公表した国内追加型株式投信の10月末までの過去1ヶ月間における純資金流出入について、投資信託などの総合情報を配信するモーニングスター社がランキング化し、その結果を発表した。ファンド対象はDC、SMA、ETF、ブル・ベアファンド、限定追加型および10月の新規設定ファンドを除いた、一般の国内追加型投信となっている。
それによると、注目の第1位は、フィデリティ投信の「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」で534億円の純資金流入を記録している。つづく第2位は、T&Dアセットマネジメントの「米国リート・プレミアムファンド(毎月分配型)通貨プレミアムコース」で264億円となっており、首位がダントツのトップであることがうかがえる。
3位は2位と僅差で、国際投信投資顧問の「エマージング・ソブリン(毎月決算型)ヘッジあり」の264億円。4位には、野村アセットマネジメントの「野村 米国ハイ・イールド債券(豪ドルコース)毎月分配型」が入り、207億円を記録、5位はニッセイアセットマネジメントの「ニッセイ オーストラリア高配当株ファンド(毎月決算型)」の178億円となっている。
(1位ファンドの交付目論見書より参考画像)
リート市場上昇、新興国債権、ハイイールド債券も好調
10月は、米国の株式市場では、米大手企業の収益予想の下方修正が相次ぎ、前月末比にくらべ下落傾向となった。一方、日銀による不動産投資信託(リート)の購入額拡大への期待が高まったことや、米国での住宅関連経済指標の一部で好調が見られたことなどから、リート市場が国内外ともに上昇となったという。
こうしたマーケットの影響をうけ、国際リート、新興国債権、ハイイールド債券などに資金が流入、ランキングのような結果につながったものとみられる。
なお、トップとなったフィデリティ投信の「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」は、米国の取引所に上場するリートを主要投資対象とし、ファンドオブファンズ方式で運用するファンド。長期的に潜在成長性の高いリートを選定し、組入れリートや地域配分の分散を考慮してポートフォリオを構築している。原則為替ヘッジは行わない。毎月15日を決算日としている。
モーニングスター 2012年10月純資金流出入ランキング
http://www.morningstar.co.jp/msnews/フィデリティ投信 フィデリティ・USリート・ファンド
http://www.fidelity.co.jp/fij/fund/usr_1.html