第50期決算で50円へ引下げ
HSBC投信株式会社は26日、同社の取り扱う「HSBCブラジル債券オープン(毎月決算型)」において、分配金の引下げを決定したと発表した。これは同日26日、ファンドが第50期の決算を迎え決定されたもので、前期までの80円から今期は50円に、30円の引下げが実施されている。
設定以来のこれまでの分配金額の推移をみると、第3期~第8期が80円、第9期~第11期が90円、第12期~第34期に120円、第35期~第49期までは80円となっており、50円は同ファンドにとって、これまでで最も少ない分配金額となる。
(発表資料より参考図)
原因は金利低下、円高・レアル安
2008年9月30日のファンド設定時から2011年8月頃までは、ブラフル国債の利回り(2年物)は、おおむね10%を上回って推移していたが、政策金利の引下げ等を背景に、昨今利回りの低下が進んでいる。
またとくに2011年秋以降、欧州債務問題等の市場の影響もあり、レアル相場で円高・レアル安の傾向が進んでいる。HSBC投信では、これらの要因が影響して、ファンドの円ベースでの金利収入が低下したとし、安定して支払える分配水準を検討した結果、分配金の引下げを決定したという。
しかし、ファンドパフォーマンスとしては、ここ2年間はブラジル債権に分類されるファンドの平均を上回り、良好に推移しているほか、ブラジル経済も、厳しい世界経済情勢にあって着実な成長がみられることから、今後については楽観的な見方を示している。
サッカーのワールドカップや夏季オリンピックといった一大イベントが開催されることも経済の成長、レアルの堅調な推移につながると見込まれている。また、ブラジル国債の利回りについては、現在から大きく低下するとは考えにくく、他の主要国の国債と比較しても高い水準が維持されるとみられ、依然魅力的な投資対象であるとまとめている。
HSBC投信 お知らせ
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