60円から40円へ引下げ決定
野村アセットマネジメント株式会社は6日、同社の取り扱う追加型投信「オーストラリア債券ファンド 愛称:毎月コアラ」の2012年12月5日決算における分配金情報を発表した。それによると、今回の分配金は40円(1万口当たり・課税前)となっている。
前月時の同ファンド分配金は、60円(1万口当たり・課税前)であったので、20円の引下げが実施されたことになる。分配金額の決定は、ファンドの投資する「野村豪州債券ファンド マザーファンド」の最終利回り、基準価額の水準、分配対象額及び市況動向の現況などを総合的に勘案し、判断したとしている。なお、先のマザーファンドの2012年11月末時点における最終利回りは3.7%であったという。
(発表資料より参考グラフ)
豪ドル建て債券の利回り低下が主な要因に
ファンドの基準価額は、12月5日時点で7732円、分配金再投資後の基準価額設定来騰落率は+76.0%となっている。
分配金引き下げの主な要因は、豪ドル建て債券の利回り低下とされており、豪ドル建て債券の代表的な指数である「UBSオーストラリア債券インデックス」でみても、2010年12月末には約5.8%であったものが、2012年11月末では約3.4%にまで低下しているという。
この利回り低下には、欧州債務問題への懸念の高まりや、中国の経済指標の一部が市場予想を下回り、中国経済の高成長が続くことが疑問視されたことなどが影響し、市場参加者のリスク回避姿勢が高まったことが背景にあるとされる。また、各国の中央銀行が記入緩和政策を進めるなか、豪州準備銀行が複数回にわたり政策金利を引き下げたことも利回りの低下要因となったとしている。
今後については、豪州の財政は健全性が高く、豪ドル建て債券の選好傾向は続くとみている。インフレ見通しの改善や豪州国債への資金流入で、豪州10年国債利回り水準は低水準推移となると予測されるが、現在の利回りは過去10年間で見ても低い水準であることから、金利変動リスクを注視し、機動的に運用していくとする。
セクターについては、割安感が強く利回りが高いと判断される州政府債などへの投資に重点を置いたポートフォリオで継続するものとし、社債の割安感も増しているため、個別精査して組み入れていくとした。
野村アセットマネジメント 参考資料
http://www.nomura-am.co.jp/fund/news/pdf/オーストラリア債券ファンド 愛称:毎月コアラ
http://www.nomura-am.co.jp/fund/