11.85%の上昇を記録し、1位の座に
投資信託等金融・経済の総合情報を取り扱うモーニングスター社が12日、2012年11月末を基準とした過去1カ月のトータルリターンランキングを発表した。ランキングはDC、SMA専用、ETF、ブル・ベア型を除く純資産額10億円以上の投資信託ファンドを対象としている。
それによると、11月期の月間トータルリターンでは、トヨタアセットマネジメントの「トヨタグループ株式ファンド」が11.85%の上昇を記録し、第1位となった。
2位には野村アセットマネジメントの「野村 日本ブランド株投資 豪ドル 年2回決算型」が10.93%の上昇でランクイン。3位では同じく野村アセットマネジメントの「野村 日本ブランド株投資 豪ドル 毎月決算型」が10.90%の上昇を記録した。以下4位、5位も野村アセットマネジメントの日本ブランド株投資シリーズで、上位5本はすべて国内株式ファンドとなっている。
(首位ファンド交付目論見書より参考画像)
安倍自民党総裁の発言も大きく影響
モーニングスター社の分析によれば、11月の株式市場は、米国の大型減税の打ち切りと歳出の強制削減が重なる、いわゆる「財政の崖」問題、中国の習近平総書記率いる新指導部の保守色の強さで経済改革が後退するとの見方の強まりなどで、主要株価は振るわなかったものの、世界全般としては上昇局面を迎えたという。
そのなかでも日本の国内株式市場は、衆議院解散発表以降、自民党新政権を想定する見方が市場に強まり、そのなかでの積極的な金融緩和策を主張する安倍晋三自民党総裁による発言が、円安ドル高を生んだことなどから、TOPIXは5.27%の上昇となり、相対的に大きな伸びを記録するものとなった。こうしたことが、国内株式に投資する株式ファンドの大きな上昇を生んだようだ。
首位となった「トヨタグループ株式ファンド」は、ファミリーファンド方式で運用されているファンドで、上場株式の中からトヨタ自動車およびそのグループ会社に投資を行っている。トヨタグループの銘柄群の動きを概ね捉えることを目標に運用されており、原則として銘柄の投資比率は組入銘柄の時価総額に応じて決定される。トヨタ自動車の投資比率が50%を超える場合は、トヨタ自動車株式を約50%までとし、残りの約50%をグループ会社株式の各銘柄の時価総額に応じた比率で投資するものとしている。
モーニングスター 該当記事
http://www.morningstar.co.jp/msnews/トヨタアセットマネジメント トヨタグループ株式ファンド
http://www.tamco.co.jp/fund/0-731034/