金融緩和強化
日本銀行が2012年12月19・20日に金融政策決定会合を行い、金融緩和の強化を決定した。
決定された主な金融緩和強化策は、
・「資産買入等の基金」を10兆円程度積み増し、2013年12月末を目途に101兆円程度とする(内訳は短期国債を5兆円程度、長期国債を5兆円程度、それぞれ積み増す)。
・「貸出増加を支援するための資金供給」として、2013年1-3月から2014年1-3月までを貸付増加額の算出対象時期(資金供給の実施時期は2013年6月頃から2014年6月頃)とし、この間に金融機関の希望に応じて低利の資金供給を無制限に行う(前回会合で決定した資金供給スキームの詳細発表)。
・次回の金融政策決定会合において、中長期的な物価安定についての論点を整理し、検討を行う。
(三菱UFJアセットマネジメント社のレポートによる)
なお次回の決定会合は来年2013年1月21日~22日に行われる。
これからの動き
今回の会合では、大胆な金融緩和を求める自民党・安倍総裁に対し、ほぼ日銀が要求を受け入れ、デフレ脱却への強い意志を明確に示す形となった。
今後は自民党への政権交代を期に、政府による日銀への金融緩和圧力はよりいっそう高まると見られ、引き続き日銀は金融緩和の強化を行うと予想される。
日本銀行の公表した「金融緩和の強化について」では、
日本銀行は、金融機関による成長基盤強化の取り組みおよび貸出の増加を支援するとともに、実質的なゼロ金利政策と資産買入等の基金の着実な積み上げを通じて、強力な金融緩和を間断なく推進していく
と述べられている。
金融緩和の強化について(日本銀行)
http://www.boj.or.jp/announcements/release_2012/k121220a.pdf日銀が追加金融緩和を決定(三菱UFJアセットマネジメント)
http://www.am.mufg.jp/text/20121220rinji.pdf