多くの分野で利用される高耐熱ポリアミド樹脂
三菱ガス化学株式会社(以下MGC)が10月18日、植物由来の原料を使用した高耐熱ポリアミド樹脂の開発に成功したことを発表した。
ポリアミド樹脂は一般にナイロンのこと。吸水性、柔軟性が高い、耐薬品性、強靭性、耐衝撃性、潤滑性に優れるなどの特徴を持っている。そのため自動車の、高熱になりやすく衝撃も大きい、耐久性も求められるといったエンジンルーム内の材料に用いられてもいる。
石油・石炭に頼らない高性能のプラスチック素材
ポリアミド樹脂の原料は石油、石炭の炭素化合物だが、MGCは植物由来の原料を用いたポリアミド樹脂の開発に成功。高い耐熱性を実現しつつも、融点を300度C以下に抑えている。融点が低いので有形加工もしやすい。
MGCでは今回開発した素材を、鉛フリーハンダを必要とする電気・電子部品、自動車のエンジン周辺部材などを生産する企業に向けて販売していく考えだ。
三菱ガス化学
http://www.mgc.co.jp/news/2010/pdf/101018.pdf