電話でメタル線を廃止、光回線を使用する「光の道構想」
ソフトバンクの孫社長が10月25日、「光の道」構想についての意見を述べる記者会見を開き、月額1400円の回線使用料も十分可能との持論を展開した。
孫社長は、NTT東西域の会社が所有するアクセス回線を別会社に切り離し、メタル線(電話線)を全て短期間のうちに光回線と交換することを提案している。
孫社長は、メタルから光に変えても固定電話の月額基本料金は1700円で済むという。光ブロードバンドを使用する場合、月額電話料金1700円に光回線利用料1150円を合わせた2850円でサービスを提供できると述べた。
「光の道」構想とは政府が掲げるブロードバンド構想で、2015年までに国内全世帯に光回線を普及させようというもの。
NTTからの独立会社に単独で5000億円出資する覚悟も
孫社長は「Twitterなどで『NTTタダ乗りはやめろ』と言われ、グサっと胸に刺さった」とも言い、NTT東西から分離独立した新会社への出資を今回新たに提案した。
彼によると、分社化したアクセス回線会社に、ソフトバンクを始めとした民間各社と政府で合計5000億円分増資する。出資比率は例えば政府が NTT株式で2000億円を現物出資、ソフトバンクとKDDI、NTT東西が1000億円ずつ負担。新会社はNTT東西の負債2兆円の半分となる1兆円も引き受けて弁済する。
5000億円の増資に他社が応えなければソフトバンク単独で5000億円全額を負担する覚悟もあると、熱意のほども披露した。
対してNTTグループは税金の負担なくメタル回線を光に変え、利益も出すのは不可能と反論している。メタル回線を光回線に切り替えた場合、光回線使用での電話料金も相応に高くなり、光ブロードバンドを利用しないユーザーに負担を強いることになるとしている。
ITmediaNews
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