日興コーディアル証券が5日、前日までに9月期中間決算を発表した東証1部上場企業620社の経常利益の総額は、10兆8千億円で前年同期比の2.4倍となり、純利益では3倍近い水準となった。
この発表企業数は、3月期の金融業を除く決算企業167社の53%に相当する。これは、読売新聞などが報じている。
これによると、売上高で前年同期比11.9%増と2けたの増収となり、利益水準では2008年9月のリーマン・ショックの影響が出る前の水準に戻している。
通期予想で、経常利益5割増を見込む
この要因としては、新興国の需要拡大で輸出が伸び、コスト削減で自動車や電機などの輸出型企業を中心に業績が回復したことが挙げられる。
また11年3月期の通期業績予想では、発表企業611社の売上高は前期比7.5%増、経常利益は48.1%増と増収増益を見込んでおり、当初の予想から上方修正した企業の割合が多いという。
下半期に向けては円高不安要因があるものの、このところの円高一服基調と、これが反転に向かうとなれば、輸出企業にとっては更なる好決算につながる可能性が出てくる。
日興コーディアル証券
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