日産自動車は、走行中にCO2を全く排出しないゼロ・エミッション車の電気自動車(EV)「日産リーフ」を、12月20日より国内の日産ディーラー全店舗で一斉に発売する。
量産EVとしては、4月から発売の三菱「アイミーブ」に続く国内2車目となる。
力強く滑らかな加速性能と静粛性、操縦安定性を実現
同車は、走行中に排出ガスを全く出さず高い環境性能を達成する。同時に、リチウムイオンバッテリーと電気モーターにより、力強く滑らかな加速性能、あらゆる速度域で高級車のような静粛性能、優れた重量バランスでの高い操縦安定性を実現させ、これまでにない運転感覚を実現するという。
また、大人5 人がゆったりと乗ることができる室内空間と、顧客ニーズを満たす200kmの航続距離(JC08モード)を達成している。
補助でベース価は300万円以下に、かつ税優遇もあり
同車の価格は376万4,250円(消費税込み)からの設定だが、購入時には2010年度EV補助金制度を利用し最大78万円の政府補助が受けられるため、実際負担は298万4,250円からとなっている。
さらに、「環境対応車普及促進税制」による減税措置に適合しているため、2011年度まで自動車重量税、自動車取得税は免税となるほか、「グリーン税制」の適合で自動車税が購入翌年度に50%軽減される。
半径40km円の充電網で、充電環境を全国に整備
そして充電環境については、日本全国の日産ディーラー全店舗(約2,200店)に、200Vの普通充電ができるステーション環境を整えた。このうち、約200店舗には30分で約80%までの充電を可能にする急速充電器を設置しており、急速充電器設置店だけで、半径40km円の充電網となり、ほぼ日本全国をカバーするとしている。
このため運転時は、バッテリー残量から走行可能距離を算定(計器に表示)し、次の充電ステーションまで走行可能となり、日本全国をドライブできる環境を構築している。自宅など、200ボルト電源なら約8時間でフル充電が可能という。
日産では、顧客により快適な新しいEVカーライフを便利・快適・安心に送ってもらうべく、個人向け「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム」を用意、EV-ITの通信料、上記日産ディーラーでの充電サービス、トラブルの際のエマージェンシーサポート等を月々1,500円で提供する。また、法人向けにも、「日産EV法人メンテナンスサービス」を提供する。
住宅向け充電工事手配サービス等で他社に先行
さらに、全国の同社ディーラーにて戸建て住宅向けに、車両購入から充電設置工事手配までのワンストップサービスを実施するとのこと。
環境対応車では、トヨタやホンダがハイブリッド車(HV)で先行しているため、日産は他社に先駆けてEVを世界展開することで巻き返しを図る狙いだが、果たして思惑通り進むだろうか。注目されるところだ。
「日産リーフ」詳細情報
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2010/_STORY/101203-01-j.html日産自動車
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