カリフォルニア州マウンテン・パスの鉱山で採掘・生産
住友商事株式会社(以下住友商事)が12月13日、米国資源会社であるモリコープ・インク社(以下モリコープ)に1.3億米ドルを出資し、モリコープは産出するレアアースを対日供給する旨の基本合意書を、両社間で締結したことを発表した。
モリコープの前身であるモリブデン・コーポレーション・オブ・アメリカは、1952年から米国カリフォルニア州マウンテン・パスでレアアースの採掘・生産に従事してきた。だが労働力の安い中国産レアアースに押されこれまで製造を中止してきた。
近年のレアアースの国際価格の上昇に伴い、2008年からは新経営陣のもとで生産を再開。2010年7月にはニューヨーク証券取引所に上場をしている。
レアアースの生産再開と、製品の製造能力拡大に向けての新プラントの建設には5億米ドル強の資金が必要だが、モリコープが独自で調達した資金は約4億米ドル。住友商事が不足分1.3億米ドルを出資する形での合意となった。資金の内訳は、モリコープの新株引受に1億米ドル、貸付で3千万米ドル。
年間2500トンのセリウム、250トンのジジミウムを確保
モリコープから住友商事経由で日本市場に入荷されるレアアースはセリウム、ランタン製品が年間2500トン、ジジミウムが250トンなど。入荷は2011年2月頃からとなる。
また、新しく建設されるレアアース製造設備は年産2万トンの生産能力を持つ。同設備は2012年後半に建設が完了し、これ以降はセリウム、ランタン製品の対日供給量が年間3,000トン、ジジミウムは250トンとなる見込みだ。
住友商事
http://www.sumitomocorp.co.jp/news/2010/20101213_110000.html