JTBは17日、2011年の旅行動向見通しを発表、海外旅行人数は1,730万人(+3.7%)と予想する。これは各種経済動向予測、旅行消費者購買行動調査などから推計したもので、1981年の調査から31回目という。
円高メリット、羽田国際化、LCC増加で上向きに
海外旅行については、11年も概ね円高で推移すると予測し、旅行先での円高メリットを享受できる状況が続くため、旅行者にとっては追い風の状況にあるとみている。
さらに今年10月の羽田空港国際化で、韓国、香港、台湾など近隣アジアへの旅行者が増えることと、新年からニューヨーク(1月)、ロンドン(2月)、バンクーバー(3月)便が就航し、新たな航空会社の就航や既存路線の増便が期待されるという。
このほか着陸料の大幅割引を実施している関西空港には、新たな航空会社の就航や既存路線の増便が期待される。またすでに就航しているLCC(格安航空会社)が乗り入れ空港を増やす動きもみられ、LCC利用の旅行も増加すると見ている。
外国人の訪日旅行については、羽田空港の国際化で便数の増加した東アジアからの訪日客を中心に堅調に伸びると予測、さらに日中間の航空協定が締結されれば、羽田~中国間の路線の増便も見込まれ、中国からの訪日客の増加はさらに期待できるといい、訪日外国人数を920万人(前年比+5.7%)と予測している。
国内は、3連休増加と休日高速代上限千円が後押し
一方、国内旅行については、来年は土・日・祝日の3連休が今年より3回も多くなることと、新幹線の延伸で青森、鹿児島(3月から)が注目を集め、遠距離の旅行や鉄道利用の旅行が増えるとみており、1泊以上の国内旅行人数は今年を上回る3億2百万人(+1.2%)になると予測する。
なお旅行時の平均消費額は、国内が0.6%増の3万2200円と昨年並みを、また海外は1.9%減の25万6000円と見込んでいる。
「2011年の旅行動向見通し」(JTB)
http://www.jtbcorp.jp/scripts_hd/image_view.asp?menu=news&id=00001&news_no=1372(株)ジェイティービー
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