与謝野馨氏が自著の「民主党が日本経済を破壊する」が、ここにきてバカ売れの様相を呈しているという。
与謝野氏入閣報道とともに売り上げが急増!
13日に菅首相が同氏を経済財政担当相に指名してから、まだ何日も経っていないが、それだけ同氏の突然の入閣に対する衝撃とともに、それまで同氏が振舞ってきた言動に対する関心の深さが大きいといえそうだ。
書籍は丁度1年前に出版、同氏が「たちあがれ日本」を結党した昨年4月までに6版を重ね、これまでに約5万部が販売されたものの、その後は売れ行きがバッタリと止まっていた。ところが、入閣報道が始まった頃から書店での売り上げが急増し、在庫が一気になくなったというのだ。
民主党政治に危機感の与謝野氏。財政立て直しなるか
書籍の内容はというと、民主党政治を批判する内容に終始しており、とても民主党と組するとは思えないもの。しかも、かたや経財相から経済産業相に横滑りした海江田万里氏とは、同じ東京1区で経済政策を論点に選挙を戦ってきた(与謝野氏は自民比例で復活当選)だけに、話は複雑だ。
与謝野氏は、年齢的には72歳と海江田氏の61歳より一回り上。政界での活躍には年齢的にそれほど猶予はなく、自らの信念で役立てる機会は、今を逃すとこの先訪れる可能性は低いとみたのだろう。
一方、菅首相にとっても、財政立て直しには自己の経済政策の方向とに大きな差異はなく、麻生政権で財務・金融・経済財政の3閣僚を兼務した政界随一の政策通である与謝野氏の力量には魅力があり、今後の政権運営の推進力にしたい考えだ。
病気の治療法を説く書籍定価は、税込809円
同書の中で氏は、「民主党が一向に有効な手だてを打てないことに苛立(いらだ)ちを覚える。このままでは日本経済をぶっ壊しかねない岐路に立っている。今こそ、この国を悩ます病状を「告知」し、「治療法」を明かす。」と書いており、この概略は以下となっている。
<目次>
序 章 深刻な病状を「告知」する
第一章 民主党「ミクロの決死隊」が国を誤る
第二章 麻生総理に退陣を迫った日
第三章 世界同時不況との戦い
第四章 日本経済には成長戦略が不可欠
第五章 小泉改革の功と罪
第六章 高福祉・低負担はありえない
第七章 民主党よ、耳障りな議論から逃げるな
<書誌データ>
定価:809円(税込)
ページ数:256ページ
判型:新書判
初版発行日:2010年01月20日
書籍「民主党が日本経済を破壊する」(文春)サイト
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166607174