日本とインドは16日、貿易や投資などの自由化を促進する経済連携協定(EPA)に署名した。国会での承認を経て今夏にも発効する見通しに。これは、読売新聞など報道各社が報じたもの。
発効後10年以内に貿易額の94%、品目数で86%の関税が撤廃となる。日本のEPA署名相手国・地域は、シンガポール、メキシコ、東南アジア諸国連合(ASEAN)などに続く12番目で、民主党政権になってからは初めてだ。
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成長市場の関税撤廃は、日本企業にとって追い風に
日本にとっては、インドが課している自動車部品関税(関税率5~10%)の大半を無税にできるほか、電気製品や鉄鋼製品などの関税の大部分も撤廃され、成長市場である新興国インドでの事業拡大を目指す日本企業にとって、追い風になる。
インドにとっては、後発医薬品(ジェネリック)の認可手続き迅速化、料理人・ヨガ指導者といった人材派遣がしやすくなる。
農業分野でも、インドはイチゴやモモなどの関税30%を撤廃するため、日本にとっては高品質の農産品の輸出拡大につながる見込み。なお、コメ・牛肉などは対象外となっている。
これまでの自由化率と同レベル。米韓などとには開きも
なお、韓国は昨年1月にインドとのEPAを発効済みで、後を追いかける形に。また両国間でのEPAによる自由化率は、これまで他国と結んできたものと同程度で、米韓自由貿易協定の品目98%超に比べると大きな隔たりがある。
インドとのEPAを機に政府は、交渉中の日豪EPAや交渉参加を視野に入れている環太平洋連携協定(TPP)などの動きを加速させたい考えだ。
読売新聞
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