欧州連合(EU)の欧州議会は17日、韓国との自由貿易協定(FTA)を本会議の賛成多数で承認した。これにより、韓国の議会での批准手続きを経て、7月1日に発効する見通しとなった。これは、読売新聞はじめ、報道各社が伝えている。
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FTA発効5年以内に生産品関税0。日本品の競争力は?
EUと韓国は、FTAの発効から5年以内に工業製品や農産品の関税の98%を撤廃することとなる。2009年のEUと韓国との貿易額は、およそ540億ユーロ(約6兆円)だったが、今後20年間で倍増するとみている。
このFTAにより、EUから韓国に自動車を輸出するケースでは、現在の関税8%が段階的に無税化される。また韓国はEUの安全基準を受け入れてもおり、EUからの韓国への輸出に追加負担は生じないという。
その一方日本は、EUと経済連携協定(EPA)の締結を目指しているものの、交渉はまだ始まっていない。日本からEUへの自動車輸出の関税は10%、液晶テレビには14%の関税がかかっているが、韓国製品は段階的に0となる。ウォン安環境から韓国製品が輸出攻勢をかけている上に、両者間のFTAが発効すれば、日本企業の価格競争力が大きく低下することは必至だ。
読売新聞
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