財務省は3日、2010年第3四半期(10~12月)の法人企業統計調査を発表、金融・保険業を除く全産業の設備投資額は前年同期比3.8%増の9兆2412億円と、2四半期連続してプラスを維持したという。
このうち製造業は、13.0%増の3兆1996億円で、需要が急拡大している多機能携帯電話(スマートフォン)向けフラッシュメモリー工場やリチウムイオン電池の製造ライン増設などが好調だったとのこと。
非製造業はマイナス。全産業の売上・経常利益はプラス
一方、非製造業は0.5%減の6兆416億円で、4四半期振りにマイナスとなっている。この理由は、電気業で前年の大型投資の反動減のほか、内需の先行きが不透明で小売り・卸売業や運輸業などが投資を抑えたためとしている。
全産業の売上高は4.1%増と、4四半期連続のプラスに、また経常利益も27.3%増と、5四半期連続してプラスだった。伸び率はいずれも前期より縮小したが、製造業、非製造業とも増収増益を維持している。
財務省は、
「企業業績は引き続き改善傾向を示しているが、今後については、中東情勢の混乱で原油など資源価格の上昇が企業収益を圧迫する懸念があり、動向を注視する必要がある」
としている。
法人企業統計調査
http://www.mof.go.jp/1c002.htm財務省
http://www.mof.go.jp/