三菱重工業と三菱航空機は5日、次世代のリージョナルジェット機であるMRJ(Mitsubishi Regional Jet)の組み立てを開始、これを記念する「鋲打ち式」を愛知県の飛島工場で開催した。
12年夏の初飛行、14年春の1号機納入に向け順調に
既に個々の部品製作は昨秋よりスタートしており、それに続く今回の組立開始は、国産初のジェット旅客機開発プロジェクトが2012年夏の初飛行に向け順調に進捗していることとなる。
これにより、三菱航空機がこれまで取り組んできたMRJの開発段階が、本格的な製造工程に移行したことになり、今後は三菱重工が、胴体・主翼・尾翼などの主要構造部品を製造するほか、多数のパートナー企業による部品製作を受け、機体の最終組立と艤装作業に当たるという。
MRJ製作に関連する企業の大半は東海地域に集中しており、現時点で生産に大きな影響は出ていないといい、2012年の初飛行に続く2014年春の全日本空輸への1号機納入に向けて、工程はほぼ計画通りに進んでいるとしている。
米欧の海外営業拠点設置で、世界販売体制も万全
また三菱航空機では前日、オランダのアムステルダムに営業子会社を開設すると発表、2008年11月に営業を開始した米販社に続き海外2社目となる。
MRJは、世界最高レベルの運航経済性と、客室快適性を兼ね備えた70~90席クラスの次世代リージョナルジェット機で、三菱重工、トヨタ自動車、三菱商事、住友商事、三井物産ほか数社が資本参加している。
三菱重工業(株)
http://www.mhi.co.jp/三菱航空機(株)
http://www.mrj-japan.com/j/index.html