住友商事(株)と日本車輌製造(株)は4日、米国住友商事を主契約者として、カナダ・トロントの州鉄道公社 Metrolinx(メトロリンクス)からディ-ゼルカー12両を受注したと発表した。
2015年の米大陸スポーツ祭典に向けた鉄路計画で
契約金額は約53百万米ドル(約43億円)。追加のオプションを含む契約金額(18両分)は、約75百万米ドル(約61億円)になるという。
トロントは、南北アメリカ大陸の国々が参加する4年に1度のスポーツの祭典"Pan American Games"の2015年開催地に選ばれ、これに伴う訪問者増加にも対応すべく国際空港と市中心部の駅を直結させる鉄道路線建設を進めている。今回受注車両は2014年上旬に納入を完了し、同路線に投入される予定という。
米SMART社からの受注実績と工期・費用・環境評価で
なお今回の受注は、両社の過去30年以上に亘る米国での実績・経験に対する評価に加え、先般の米カリフォルニア州鉄道公社であるSMART社と締結した契約がきっかけで、SMARTとの契約に含まれるオプション権の一部をMetrolinxが譲り受けたものとのこと。
いま米国・カナダでは、自動車に代わる輸送手段として鉄道への期待が高まっていて、今回のMetrolinx決定は、完成までの時間的制約から電化を必要とせず、工事コスト・工期圧縮とともに、最新の排ガス規定を満たし環境への負荷が非常に小さいディーゼルカーの採用決定に至ったという。
両社による北米市場での電車・客車納入実績は、これまで約900両に達していて、今回の受注は日本企業にとってもカナダで初めての本格的な旅客鉄道車両受注になることから、今後の更なる受注拡大への足がかりとなるとしている。
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http://www.n-sharyo.co.jp/index.html住友商事(株)
http://www.sumitomocorp.co.jp