国内鉄鋼大手4社(新日本製鉄、JFEスチール、住友金属工業、神戸製鋼所)は18日、世界鉄鋼協会の自動車分科会であるWorldAutoSteel(WAS)が次世代鋼製環境対応車(FSV)の車体設計を完了し、先端ハイテン材と最適工法の適用により現在より35%軽量化する電気自動車用の超軽量・安全ボディーを実現したと発表した。
世界の鉄鋼メーカー17社で構成されるWASは、超軽量車体開発プロジェクトを通じ、自動車の環境への対応(CO2削減)、安全性向上に寄与してきている。2008年にFSVプログラムを立上げ、2015年~2020年に想定される次世代車体の基本仕様を選定したフェーズ1に続き、フェーズ2にて車体の詳細設計を完了させたもの。
加工技術とハイテン材増で従来比35%軽量化を実現!
小型の電気自動車を対象に、そのホワイトボディーの詳細設計と最適化を実施、従来よりホットプレスやロールフォーミング技術の活用と、ハイテン比率を97%(重量比)まで向上させるなどで、新たな車体構造を開発・提案している。
この結果、ホワイトボディー重量は188kgという超軽量化を実現し、同クラスのガソリン車に比べて35%の軽量化を達成、現時点での世界最高レベルの安全・環境基準を満足するとのこと。
これを踏まえWASでは、自動車メーカーの評価を仰ぎながら、実用化に向けた取組みを継続していくとしている。なお、WASとそのプロジェクト詳細は、鋼の環境・経済面の特質などを含めリンク先に記載がある。
4社共同発表内容
http://www.nsc.co.jp/news/data/20110518083940_1.pdfWAS及びそのプロジェクト詳細
http://www.worldautosteel.org