シャープは8日、家庭における電力負荷ゼロを目指す“節電を極める家”「シャープ・エコハウス」を、グリーンフロント堺内に完成させたと発表した。電力消費の最小化と住空間の快適性を両立させる技術の実証実験を、同所にて今月から始めるという。
最新省エネ家電導入、HEMSで電力消費を”見える化”
「エコハウス」には同社の最新省エネ家電を導入、「Home Energy Management System(HEMS)」でネットワーク化することにより、液晶テレビやタブレット端末で各家電機器の電力消費などを確認すること(見える化)ができるため、節電意識の向上が期待できるとしている。
また、LED照明による節電性能やLED光の調光・調色を利用した快適性とともに、HEMSを用いて太陽電池や蓄電池の電力と家電機器の消費電力量を最適に制御する技術の検証も行うという。
太陽電池エネルギーの直流利用やEVバッテリー利用も
さらに、将来に向けた取り組みとし、太陽電池で発電したエネルギーを交流に変換せず、直流のまま家庭内で利用する直流給電やDC家電(直流で動作する家電)などの検証をはじめ、インテリジェントパワーコンディショナとの連携により電気自動車(EV)用バッテリーを家庭用蓄電池として利用する試みなど、最新鋭の技術も導入する。
そして実証実験で取得したたデータは、ピーク電力の抑制やスマートグリッドに対応したデバイスや家電機器の実用化に活用し、今後のエネルギーソリューション事業を拡大させるとしている。
「エコハウス」の概要
建築概要: 木造2階建 延べ床面積 271.24m2
(1階:174.05m2、2階:97.19m2)
主な導入設備:
・太陽光発電システム(9kW、多結晶型太陽電池モジュール)
・センサー連動のLED照明
・HEMSで制御する省エネ家電、次世代DC家電機器
・蓄電池(8kWh、リチウムイオン蓄電池)
・インテリジェントパワーコンディショナ(電気自動車と連携) など
発表内容
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/110608-a.htmlシャープ(株)
http://www.sharp.co.jp/index.html