トヨタ自動車は19日、東北復興支援のための新たな取り組みをして、「社会貢献活動」の拡充、モノづくり強化を通じ「第3の国内生産拠点」としての位置付けのほか、「災害時に役立つクルマ」としてハイブリッド車(HV)への「外部電源供給システム」※ の導入を発表した。
3県の育英基金などに各1億円寄付。生産拠点化で支援
社会貢献活動では、岩手県と宮城県が設立した震災孤児・遺児の育英基金である「いわての学び希望基金」と「東日本大震災みやぎこども育英募金」、および福島県が設立予定の育英基金に、それぞれ1億円(合計3億円)を寄付するという。
芸術・文化活動を通して被災地支援活動を展開しているファンド等への合計300万円の寄付や、東北でのチャリティコンサート開催などでの支援活動にも取り組む。これらは6月立ち上げの支援活動「ココロハコブプロジェクト」に関連している。
また13日発表の、関東自動車工業株式会社・セントラル自動車株式会社、トヨタ自動車東北株式会社の3社統合に向けての協議開始は、東北を中部・九州に次ぐ第3の国内生産拠点として位置付け、域内でエンジンなどのユニットや部品の生産・調達など、車両の開発から生産までを一貫して自立的に行うことで、復興に寄与するとしている。
外部電源供給システムを他HVに拡大。公用車は無償で
さらに、震災時にエスティマHVの外部電源供給システムが長時間の停電時に役立った経験から、「災害時に役立つクルマ」としてプリウスなど他のHVへも順次導入していく方針で、東北各県保有の公用車(現プリウス)40台程度に、改造対応にて同システムの取付けを無償で行っていく予定という。
同社では、こうした取り組みを通じ、今後も継続して東北復興支援に取り組んでいくとしている。
※ トヨタの外部電源供給システムについて
1500 ワットの最大出力で電力を供給できるため、テレビやパソコン、炊飯器やドライヤーなど家庭にあるほぼ全ての電化製品を動かすことが可能で、合計1500 ワット以内であれば複数の電化製品の同時使用もできる。また、バッテリー容量が減ると自動的にエンジンが始動して発電するため、ガソリン満タンの状態から2日間程度は最大出力での継続使用が可能。
発表内容
http://www2.toyota.co.jp/jp/news/11/07/nt11_0705.pdfトヨタ自動車(株)
http://www.toyota.co.jp/