金融庁による8月1日からの外国為替証拠金取引(FX)レバレッジ(証拠金倍率)規制改正により、これまで50倍が上限だったレバレッジが、今後は25倍までに制限される。
短期的には取引減少が予想されるため、為替相場の一時的な円高懸念があるとアナリストは指摘する。
初回規制直後の昨年8月は前月比3割の取引高減少に
FX取引を行っている個人投資家は現在100万人以上いるとみられ、FXが個人投資家の有力な運用手段ともなっている。しかし、かつては元手の数百倍もの取引ができたことから巨額の損失を被る場合も生じていたため、昨年8月に一旦上限を50倍に規制し、今度はこれに続くものとなる。
昨年8月は、前月比で3割の取引高減少があった模様で、その後は規制前の150兆円レベルに回復しているが、今回はどうであろうか。
今規制後も取引継続9割、取引スタイル変わらず半数超
GMOクリック証券では、7月上旬にネットによる「FXに関する実態調査」を行った結果では、規制改正後も取引を続ける意向の人が9割弱を占めいた(上図)とし、今後も従来と変わらず取引をする人が多いとみている。規制後の取引スタイルも、「特に変わらない」が半数を占めていた。
また当然ながら、現在の取引平均レバレッジは17.9倍で、昨年の規制前調査(39.3倍)からは大きくダウンし、レバレッジ規制が大きな影響を与えていたという。
一部アナリストによると、今回は昨年のような大きな変化はないとみるものの、取引の減少から瞬間的には建玉不足による円高を予想している。
GMOクリック証券の「第3回 FXに関する実態調査」
http://files.value-press.com/data/17869_1_3AoehtyYFJ.pdfGMOクリック証券
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