分配金0円のファンドの概要を発表
三井住友アセットマネジメント株式会社(東京都港区)は10月23日、「三井住友・ニュー・チャイナ・ファンド」の概況を発表した。
同ファンドの分配金は一時、2,600円にもなったが、10月22日に迎えた第11期決算での分配金は0円となった、
中国国内では景気回復の後ずれ懸念や、不透明な外部環境等を背景に株価は上値の重い状況が続いている。同社は、このような市況動向や基準価額水準等を考慮し、分配金の支払いを見送ったとしている。
第11期の振り返り
①2011年10月21日~2012年3月中旬11月末には焼く3年ぶりとなる預金準備率の引き下げが発表され、年明け後も、追加金融緩和観測や3月の全人代における政策期待等から相場は堅調に推移。基準価額は3月中旬には11,000円近くまで上昇した。
②2012年3月中旬~6月中旬主要経済指標の悪化が続き、中国経済の回復が先送りになるとの懸念が強まった。ギリシャのユーロ離脱懸念の高まりやフランス大統領選での現職の敗北、米格付会社による欧米銀行の格下げ等から投資家のリスク回避が強まり、香港上場の中国系株式は反落した。基準価額は9,000円近くまで下落。
③2012年6月上旬~期末欧州債務懸念が緩和。中国においても6月、7月と2ヶ月連続で利下げが発表され、金融緩和強化への期待が高まったが、一方で中国の景気底入れの先送り懸念が根強く、様子見のスタンスが続く。第11期決算の基準価額は10,261円。
今後の見通し
中国経済は、不動産投資には足元底入れの兆しが出てきた。またインフラ等の景気対策が再び強化。
今後徐々に底入れし、年末から2013年にかけて緩やかながらも回復に向かう可能性が高まってきた。株式市場は、景気回復の後ずれ懸念により短期的には株価が乱高下する可能性は高いが、その後は緩やかな上昇局面入りするものと予想する。
三井住友アセットマネジメント「ファンドニュース」
http://www.smam-jp.com/news/news_20121023.pdf