臨時レポート
BNY メロン・アセット・マネジメント・ジャパン株式会社の発表によると、トルコ中央銀行は10月18日、政策金利の上限となる翌日物貸出金利を0.5%引き下げ、9.5%とすると発表した。
同銀行は、9月に7か月振りに上限金利を1.5%引き下げたので、2か月連続の上限金利の引き下げとなった。これによって上限・下限金利差を縮小させた。さらに、主要政策金利である一週間物レポレートを現行の5.75%に、下限金利である翌日物借入金利を5%にそれぞれ据え置きとした。
今後の見通し
今回の決定は市場の事前予想通りであり、大きなサプライズではなかった。
背景には、世界経済の不透明感が続くなか、4-6月期のGDP成長率が前年比+2.9%の伸び(1-3月期の+3.3%をさらに下回る)にとどまるなど、同国の経済が予想以上に悪影響を受け、景気を下支えするために今回の上限金利の引き下げに踏み切ったものと考えられる。
また、金融緩和姿勢を継続することにも示唆しており、同銀行が今後さらなる金利引き下げに動く可能性も否定できない。
9月の消費者物価指数は、前年比+9.19%と高水準に推移、物価動向に配慮しつつ金融緩和政策を実施するという難しいかじとりを強いられる可能性が高い。
BNY メロン・アセット・マネジメント・ジャパン株式会社
http://www.bnymellonam.jp/【臨時レポート】 トルコの上限金利引き下げについて
http://www.bnymellonam.jp/fund/pdf/20121019report.pdf