今年1月からスタートした「つみたてNISA」の口座申込み数が昨年末現在、主な証券会社、銀行12社で約25万件となっている。今年に入って日経平均株価が高値で推移する追い風もあり、今後個人マネーの流れが、貯蓄がメインとなっていた財産形成が投資に移行する可能性が高まる。
「つみたてNISA」は、積み立て方式の少額投資非課税制度で、投資可能金額は年間40万円まで、20年間は運用益が非課税と、金融庁が若年層の長期での資産形成促進のために立ち上げた制度。既存のNISAは14年から開始したが、顧客のニーズと一致し、積み立て投資額は4000億円を超えている。
投資対象の投資信託は、金融庁の要件である販売手数料が無料、長期投資の趣旨に合わない毎月分配型ははずす、運用期間は5年以上、期間の3分の2以上で資金流入超などで、17年末時点で135本が指定されている。その内訳は、日経平均などの市場平均並みの運用成績を目指すインデックス型が9割で、市場平均を上回る成績を目指すアクティブ型は1割程度の14本。投資対象は、複数の資産に分散投資を行うバランス型が4割を占める。
なお、NISAとつみたてNISAは選択制であり、同一年に両方の適用を受けることはできない。