動向と今後の見通しをレポート
日興アセットマネジメント株式会社は6日、同社の取り扱う「日興グラビティ・アメリカズ・ファンド(愛称:ビバ・アメリカズ)」に関連し、マザーファンドの投資顧問会社である、ロックフェラー・アンド・カンパニー・インクのコメントを特別レポートとして公開した。
レポートでは、米国株式市場や為替市場の足元の動向と今後の見通し、加えて同ファンドの米国に次ぐ主要投資対象先となっているカナダやメキシコに関する分析がなされている。
(ファンド交付目論見書より参考画像)
米国の株式市場上昇へ期待
それによれば、米国企業の決算発表はまずまずの滑り出しとなっており、S&P500指数採用企業の約70%が、市場の業績予測を上回っているという。また2013年の業績予想を下方修正した企業も多いが、政府予算の先行き不透明感などを踏まえると、妥当な動きの範疇だとしている。
米国の2012年10-12月期GDP速報値は、3年半ぶりのマイナス成長となったものの、国防費が大部分を占める政府支出の減少が大きな押し下げ要因となっており、民間消費と設備投資の健全な状態が確認されたことが明るい兆しをみせているとした。
歳出の強制削減開始を3月に控えているなか、米国株式市場は当面、ボックス圏で推移するものと予想しているが、この政治課題を乗り越えれば、株式市場の上昇が期待されるとみられている。
米ドル高・円安のさらなる進行を予測、カナダ・メキシコは投資魅力アップ
為替相場については、米ドル高・円安が一段と進む可能性が高いとし、ロックフェラー社では、長期的には1米ドルが100円というラインを超える水準まで、円安が進むのではないかとみているそうだ。
また、カナダとメキシコについては、継続的な景気拡大へ環境が整いつつあり、投資魅力が増しているという。カナダは財政状態が非常に良好で、一部では向こう数年間のうちに財政収支を再び黒字に転換させるとの見方も出ているそうだ。カナダの銀行は、当局の厳しい監督下にあり、自己資本比率が世界有数の高水準にある点も指摘されている。ロックフェラー社では、銀行、運輸、エネルギー、エネルギー関連インフラ、天然資源などのセクターにおいて、投資妙味が比較的高いと判断される銘柄を多く見出しているという。
メキシコは、人口も増加傾向にあり、経済も非常に高い潜在成長力を備えているという。今後の成長で注目されるポイントは、1つ目は中国の賃金水準の急上昇などに伴う、メキシコ製造業の復活、2つ目はペニャニエト新大統領のカリスマ性を伴う改革志向だそうだ。これらに注目し、同社ではメキシコにおける消費支出の増加や金融サービスに対するニーズの高まり、およびメキシコと米国間での貨物輸送量の増加から生じる様々な投資機会を積極的に捉えていきたいとしている。
日興アセットマネジメント 特別レポート
http://www.nikkoam.com/files/lists/news/日興グラビティ・アメリカズ・ファンド
http://www.nikkoam.com/products/detail/