石油流出事故の影響
メキシコ湾での石油の流出事故がBPの株の価値に大きな影響を及ぼしている。株価は石油の流出が始まった4月中旬と比べてほぼ半分になっている。
BPの株はどうなる?
BP の株主への直接的な影響はやはり現在の株価が4月20日のものと比べると、約半額になっていることだ。
石油流出の清掃作業がこれからどのくらいの期間続くのか、そして費用がどれだけかかるのか、まったく見通しがつかない状況となっている。流出事故によって影響を受けた他企業、そして従業員のへの補償にも多額の費用がかかると予想されている。
アメリカ政府はBPに事故の不始末に対して罰金を要求している。
さらに、BPが株主への配当金を払えなくなるのではないかという懸念もある。とくにアメリカ国内では、流出した石油の清掃作業の目処が立つまでは配当金を払わないようにすべきだと圧力をかけられている。
配当金は?
まず、はじめに言及したいのはBPは配当金に対する方針を変更してはいないということである。現在のBP株主は配当金を6月21日に受け取っている。
しかし、BPは次回の配当について、なんらかの変更がある可能性を示唆した。詳細は7月27日に発表される。もしBPが配当額を変更したり、配当金を払わないことを決めたとしたら、株主らには大きな影響が出る。
以前、BPは配当金を確実に払うことで知られていたので、それを理由にBPの株を購入した株主も多いだろう。
今、BP株を手放すべきか?
それはもちろん個人の判断にゆだねられている。しかし、今すぐに株を売ってしまおうとすると多額の損失が出ることも考えられるので、十分気をつけなければならない。
BPに配当金を払う余力はあるのか?
もし、BPが配当金を払わないことを決定したとしても、それは配当金を出す資金が不足しているからではない。
BPの最高責任者トニー・ヘイワードは流出事故対応の費用は約3兆円ほどになると発言した。しかし、専門家の意見では費用はさらに高くなるといわれている。BPはほかの企業と比べて、銀行などから借り入れが非常に少ない。つまり、必要であれば配当金を払うことも可能なのである。
編集部 R.Nakao
BBC NEWS
http://news.bbc.co.uk/1/hi/business/10293829.stm